法学部の紹介

北九州市立大学法学部の特色

問題解決:混沌の時代に、正義と公正に基づく新たな枠組みを示す

北九州市立大学法学部は、公立大学に設置された法学部として、また法律学と政策科学の両方を学ぶことができる法学部として、社会のさまざまな問題に対し、「総合的な問題解決能力」を発揮できる学生を養成します。

北九州市が設置した公立大学として、自治体などの公的機関と連携し、学問での学びだけでなく、実践的な学びの機会を提供しています。加えて、法学部として、法律や政治?政策の理論を理解し、論理的に思考した上で、文章を書き、発言する力と、知らないことを自ら積極的に調べ、勉強していく力を育む教育を提供しています。

一見古臭く伝統的な教育に見えますが、学生がどのような進路に進むにせよ、上に挙げた基礎的な力が最も重要で必要となることは、いまも変わりません。一時の流行や見せかけの新しさに流されず、時代を超えて学ぶべきものを学ぶ、これが「法学部」としての役割です。

『本気で、学ぶ場所』

「幅広く学んで伸ばす、法と政治?政策の総合力」

法律学と政策科学が併設された法学部は全国的にも珍しく、法学部生は両方の重要科目を履修できます。

法律学と政策科学は、切っても切れない関係にあります。政治の現場で議論された政策が、やがて法律となり、行政や裁判で活かされていきます。そのフィードバックに基づき、さらに新しい政策が議論され、新たな法律が生まれます。法律と政策は、政治、行政、裁判など国家の重要な機能の中でお互いに関連しながら、作られ、活用されるのです。

そこで法学部では、法律の読み解き方から政策の実践まで、公務員やビジネスパーソンの実務に役立つ内容を網羅的にカバーし、徹底して学ぶことで、2つの視点から多角的に社会を理解する力を身につけます。また、最前線の研究に従事する教員たちが、その成果を授業やゼミで学生にフィードバックします。満足感だけでは終わらない、一生のキャリアを支える総合力を身につけられるのが、北九大?法学部の魅力です。

『少人数教育』

「親身な教育?徹底した指導で、専門的問題解決力を養成」

法学部には、10名ほどのクラスで学修と研究を進める「ゼミ」があり、憲法?民法?刑法といった法律分野から、政治や行政の仕組み、地域の政策といった政策分野まで、多彩なテーマをそろえています。

ゼミでは、裁判所の判決に基づいた法の使い方や、自治体と協力した政策提言など、現実の課題にも積極的に取り組んでいます。教員との距離が近いだけでなく、徹底して問題を掘り下げることで専門的な問題解決力が確実に伸びます。

また講義でもゼミでも、学生が教員に疑問や意見をぶつけ、教員も誠実に対応する関係は変わりません。学生たちは、法曹や公務員などの公的な場やビジネスの場で活躍できるように、教員の指導のもと、自己研鑚に励んでいます。

こうした「少人数教育」を通じて、大規模大学にはない、面倒見がよくレベルの高い学びを実現している、それが北九大?法学部です。

『準備=合格!』

「公務員試験対策の充実」

1973年に今の北九大法学部の形となって以来、多様な人材を社会に輩出しています。法曹(裁判官?検察官?弁護士)や国会?地方議員、国家?地方公務員、さらに世界?全国規模の大手企業や地域経済に貢献する中小企業で、先輩たちが活躍しています。

公務員試験の対策にも力を入れており、公務員予備校と連携した法学部独自の対策講座を実施しています。北九大の公務員合格者の約5割が法学部生で、毎年、法務局や税関などの国家一般職、国税専門官や労働基準監督官などの国家専門職、県庁?市役所などの地方公務員、さらには裁判所事務官、警察官など様々な職種に合格者を出しています。

法学部長からのメッセージ

公立大学で法学部を設置しているのは、本学のほかには大阪公立大学と東京都立大学しかありません。全国的にも珍しい北九大「法学部」は、公立大学であることの安心感?安定感や、自治体などとも連携した多様な学びの場を提供している点に特徴があります。こうした取り組みもあり、毎年3~4割の学生が、卒業後の進路として公務員をはじめとする公的な部門を選んでいます。

また、北九州市立大学には北九州市や福岡県以外から来ている学生も多く、約8割の学生が北九州市以外から、また約5割の学生が福岡県以外から入学していますので、いろいろな地域出身の学生と出会い、共に学ぶことができます。

北九大法学部には、「法律学科」と「政策科学科」の2つの学科があります。法律学と政策科学では、同じ問題を考える際にもアプローチの仕方や注目するポイントなどにそれぞれ特色があるのですが、学生は、両方の学科の科目を自分で選択して勉強することができるようになっています。これは、法律と政策どちらも学ぶことではじめて、社会のさまざまな問題を総合的に解決する力を十分に身につけることができると考えているからです。学生それぞれの関心や将来のビジョンに応じた多彩な組み合わせの学びを提供している点も、本学部の特徴です。

先ほど、法学部では公務員などの公的部門を進路に選ぶ学生が多いと述べましたが、それ以外のサービス業や情報通信分野、小売り、金融業などにもバランスよく卒業生を送り出しています。そうした民間企業で働く際にも、法学部で身につけた力は間違いなく役立ちます。比較的少人数で学生と教員との距離も近く、安心して学ぶことのできる北九大法学部で一緒に成長しましょう!

北九州市立大学法学部 学部長 中村英樹