政策科学科紹介
政策科学科について
政策科学科で何を学ぶの?
- 政策科学科では、政治と政策の理論を学び、実践的行動力を身に付けることで、公共分野における問題の解決と豊かな社会の創造に寄与します。
- 少人数制のゼミ教育を通じて、きめ細かな教育を行います。政策の現場を体感できるフィールドワークの機会もあります。
- 卒業生は、公的な問題を扱う公務員(国家公務員、地方公務員、警察官、消防士など)を始め、様々な分野の民間企業で活躍しています。
政策科学科の魅力
政策(policy)とは、ある政治的目標を有し、その目標を達成するため理念?方向性、計画や具体的解決手段を示したものです。社会のグローバル化やデジタル化が進展し、人口や経済などの地域格差が拡大するなか、国?地域における政府部門、企業セクター、ボランタリーな市民社会をつなぐ適切な政策の立案と実施がますます重要となってきています。
政策科学(policy science)とは、様々な選択肢(政策オプション)の中から何が最善の対応策となるのか政策分析をはじめとして、政策立案、決定、実施過程のあるべき姿、または実態の解明、政策効果の評価など政策全般にわたる研究を行う学問です。
こうした学問的基盤に立脚する政策科学科では、政治学、行政学、福祉?環境政策、まちづくり、都市政策、国際比較など幅の広い政策に関する知識を身につけることができます。また、4年間を通して政策分析やフィールド調査、政策提案に至る幅の広いアカデミックスキルが獲得できるようカリキュラム編成に工夫を凝らしています。
こうした知識やスキルは、社会に存在する多彩な政策課題の解決に向けた理論的な思考力や分析力、実践的な行動力を身につけることに役立ちます。 また、国や地域社会が世界とのかかわりの中で今後豊かな社会を実現するために、どのような政策が必要とされるのかを学生が自分の力で、主体的に考えられる能力を身につけることを目指します。
このような問題を自ら設定し、それを適切な分析方法を駆使して解きほぐし、解決に向けて実践的に行動するという高度な知的能力は、公共政策課題を取り扱う国や地方自治体などの公的組織、NPOなどの非営利組織のみならず、企業や事業者などの営利組織においても、その組織の持続的発展に向けた政策(企業戦略)を企画し、実行する際にも役立ちます。「政策を構想し実行する能力」は、社会のどこにいっても必要とされる「普遍的な能力」なのです。
学びの特徴
政策科学科の学びの特徴は、演習(ゼミ=Seminar)が充実していることです。ゼミとは、教員の指導の下、少人数の学生が政治や政策に関するさまざまなテーマについて、主体的に研究に取り組む授業のことをいいます。
ゼミの内容は担当教員により異なりますが、文献精読や政策分析などの屋内での活動だけでなく、フィールドワークや国内外での研修合宿を行う場合があります。政策科学科では1年次に主に大学での学習の基礎(議論の作法や論文執筆の技術など)を学び、2年次、3年次にそれぞれの興味にしたがって専門的なゼミで学習や研究を深め、4年次に卒業研究を行います。
政策科学科のカリキュラムの特色
問題解決学としての政策科学
政治理論、地方自治、行政学、福祉政策、環境政策、都市政策など、さまざまな公共政策の理論と展開に加え、政策調査、政策分析、フィールドワーク技法などアカデミックスキルを学び、高度な政策分析?政策立案能力を備えた人材を育成します。
さらに、ますます複雑化する公共政策課題に対処するため、法学や行政学だけでなく都市工学や経済学、経営学といった学際的な視点から問題を捉えるアプローチが注目されています。政策科学科ではこうした文理融合型の専門科目も備えています。
少人数?実践型の演習
政策科学科では、少人数で実施される演習(ゼミ)において、学生は政治理論や政策実践事例、独自に収集?分析したデータなどをもとにディスカッションを行い、政策研究を進めていきます。
演習と併せて行われる政策実践プロジェクトでは、フィールドワークをもとに政策課題の解決に向けた実践的な学習活動が行われ、自治体などに政策提案を行う場合もあります。
政策分析?政策立案能力の形成
政策科学科のカリキュラムは、政策分析?政策立案の能力の形成に向けて、政策能力形成科目、政策理論科目、政策実践科目の3つの科目群を段階的に取得できるよう編成しています。また、政策調査、政策分析などの政策科学の基礎となる「アカデミックスキル」の取得と、「政治」「自治?行政」「公共政策?環境?福祉」「都市政策」「国際比較」の5つの政策領域から学生の知的関心に応じて履修できるよう設計しています。
多彩な専門科目群
政策科学科で行われる講義科目は、幅の広い分野をカバーしています。このように政策に関する幅の広い、充実したカリキュラムを提供できる公立大学はほとんどないといっても過言ではないでしょう。
2025年度以降開講予定の講義は以下のようになっています。
- 「政治」:政治学、政策規範論、政治過程論、政治思想史、現代政治思想、現代政治分析
- 「自治?行政」:行政学、行政組織論、政策評価論、地方自治論、地域行政論
- 「公共政策?福祉?環境」:都市環境論、福祉国家論、福祉政策論、公共政策論Ⅰ?Ⅱ、公共経営論、政策過程論、政策実務特講
- 「都市政策」:都市政策論、都市工学概論、都市経済論、防災政策論、交通政策論、都市マネジメント論
- 「国際比較」:比較政治論、政治行動論、アジア地域社会論、グローバル社会と労働、地域統合論
- 「政策科学の基礎」:政策科学入門Ⅰ?Ⅱ、政策分析論、公共政策セミナー、政策計量分析、政策調査論
政策科学科が提供する科目(今後の予定含む)は、下表のとおりです。
問題解決スキルの修得と法律学科との連携
政策科学科では、カリキュラムを通して多彩な問題解決スキルを身につけることができます。そのため、卒業生は公的な問題を扱う公務員(国家公務員、地方公務員、警察官、消防士など)を始め、様々な分野の民間企業で活躍しています。また、法律に関する知識は、公共分野だけでなくビジネスでも求められることから、憲法?行政法?民法?刑法?社会法といった法律学科の科目を履修できます。