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北九州市立大学

新しい物事を発見?
証明するということは、
知的好奇心をくすぐるもの

経済学部
経営情報学科
村原 英樹 准教授

村原 英樹 准教授

研究の魅力

 どの分野の研究にも共通することかもしれませんが、新しい物事を発見?証明するということは、知的好奇心をくすぐるものではないかと考えています。私の場合は、「多重ゼータ値」や「多重ゼータ関数」というものが専門で、それは純粋数学の対象です。 多重ゼータ値についてごくごく簡単に説明致しますと、それは

多重ゼータ関数

で定義される実数で、和公式や双対公式と呼ばれる基本公式をはじめとした公式群があり、奥深い代数的背景を持つのが特徴です。また、結び目理論や物理数学との関係があるなど、様々な分野との関わりも知られています。
 上記に加えて、私は経済数学のような応用数学にも興味があり、特に一般均衡理論のような理論経済学についても研究をしています。理論経済学では、線形計画法と呼ばれる高校数学でも少し登場する話題を一般化したような対象について考え、そのような対象について、数学的に考察していくことがテーマとなっています。

研究の源

 現在の研究を始めたきっかけは、学問的な内容に興味があったからというよりはむしろ、勧められて始めたという言い方が正しいように思います。師匠からいただいた教科書を(当時は若干忙しかったので)バスの中などで読み進めながら、勉強していたように思います。簡単な計算からスタートし、徐々に少しずつ、新しい発見に繋がるような成果を出していけるようになったと思います。

研究の未来

 私の研究テーマは、先にも述べたように「多重ゼータ」と呼ばれる対象で、個人研究?共同研究で、この対象について研究しています。個人研究では、計算機を積極的に活用しながら研究を進めています。また共同研究は、共同研究者と協力しながら研究を進めていくことになりますが、彼らは単なる仕事上のつながりであるというよりはむしろ、人間的に信頼?尊敬できる方が多く、その意味でも私にとって重要です。
 研究内容としては、ここ数年でできあがった数学的な仕事(結果)があるので、それらをさらに発展させていくことを考えています。

ゼミのイチオシ

 私のゼミの特徴は、和気藹々としながらも、学問に対しては真剣に取り組むところを重視しています。これはゼミ活動としては当たり前のことかも知れませんが、各々が主体的に勉強したいと思える環境作りを大切にしています。

先生のイチオシ

私のゼミでは、経済に関係するものの中から、学生が最も興味や関心があるものを選び、そのテーマについて深く考察していくところに特徴があります。過去の先行研究をしっかりと調べ、学生が主体的に、自分の力で何かしらの新しい事柄を見つけられるように、進んで学習したいというモチべーションの向上を重視しながら指導を行っています。

オフショット

家族と過ごせる平凡な休日というのが、私の最も好きな休日の過ごし方です。その他には、やはり私は研究者なので、数学の研究をすることが好きなこととして挙げられます。無意識に数学の問題に取り組むことができる心の余裕が、私の精神状態を安定させることに繋がっているのだと思います。

Profile

村原准教授
プロフィール

私は兵庫県の神戸市に生まれ育ちました。瀬戸内海を見下ろす霞ヶ丘で児童期を過ごし、少しずつできあがっていく明石海峡大橋を眺めながら、中学校を卒業したのを覚えています。私は、小学校時代も中学校時代も、算数や数学が得意教科で、それはひとえに、私を指導してくださる先生方が、私の力を引き上げてくださったからであるように感じています。
高等学校卒業後は、神戸大学?神戸大学大学院の博士前期課程に学び、卒業後は高等学校時代の恩師に勧められて、私立の中学校?高等学校(六年一貫校)の数学科教員になりました。その後、十年余りを教員として、実りの多い時期を過ごしました。中学校?高等学校に勤務していたとき、大学の師匠に大学で仕事をしてみるのも良いのではないかと言っていただいて、大学の教員になりました。
私のこれまでの人生では、その時々の出会いや恩師の先生方の一言が、私を良い方向に導いてくださったように感じています。私自身も北九州市立大学で、教育や研究ともに良い成果が出せるように、日々研鑽の精神で励めればと思っています。

村原准教授イラスト

経済学部Faculty of
Economics and Business Administration

  • 経済学科 土井 徹平 准教授
  • 経済学科 唐 麗 准教授
  • 経済学科 齋藤 朗宏 准教授
  • 経営情報学科 村原 英樹 准教授
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